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学習ガイド

パタプラ口語表現の基本的な使い方、レッスンの注意点、効果的な学習方法について解説します。

学習原則
リピーティング
学習の進め方
発話練習バリエーション

【学習原則】音声中心で進める

パタプラ口語表現は、ビジネス用語集・フレーズ集ではありません。実際のビジネスシーンで頻出する口語表現やイディオムを、自由に使いこなせるようにするためのトレーニング教材です。

原則として現実の会話と同じく、文字を使わずに音声のみで学習を進める構成にしています。テキスト(スクリプト)を見ながら流し聞きで声に出すだけだと、レッスンの難易度が下がり、効果も低くなります

レッスン音声は、メインとなる語彙 → 日本語訳 → 例文2つ、の流れで発話する練習が続きます。音声内で、語彙・解説・例文の日本語訳の説明があるため、途中で中断して調べずに、音声のみで学習が完結できる作りになっています。

音声タイプ

意味をきちんと理解し、さらに使いこなせるようになるためのステップとして、音声は学習段階に合わせて3種類用意してあります。3種類の音声を使い、1つのレッスンに対して合計で9回ずつ発話練習を行います。

TypeA:意味を理解
語彙理解のため「聞くこと」に重点を置いた音声で、レッスンを初めて取り組む時に使います。出てくる語彙や例文をきちんと理解し、 2回目以降から始まるリピーティング練習の土台を作ることを目的にしています。

見出し語はリピートしつつ、意味を推測しながら例文を聞き、和訳文で意味が理解できていたか確認しましょう。その後、繰り返し読まれる例文をしっかり聞いて理解を深めてください。

聞くことに集中できるよう、TypeAの音声は短めの間隔にしてあります。

TypeB:リピーティング練習
2〜4回の復習で使用するリピーティング練習のための音声です。最初の音声で理解した語彙を使いこなせるように「繰り返しトレーニング」をします。

最初に見出し語・定義、例文・和訳文が読まれるので、きちんと意味を理解できているか確認してください。その後、音声に沿って例文を3回リピーティングしましょう。

TypeC:発展練習
5回目以降で使用するパワーリピーティング練習のための音声です。語彙がきちんと落とし込みできているかを確認し、さらに自分で文を作れるようにします。

ただ聞こえた音声を追いかけているだけになっていないか、思い出すきっかけを与えられれば自分でセンテンスを言うことができるかを確認しましょう。

※パワーリピーティングは、パタプラ口語表現オリジナルのトレーニング名称です。最初にリピーティングをした後、例文の文頭や前半だけを聞いて文全体を思い出し発話するトレーニングです。

英語を話すために必要な3つの要素

丸覚えした決まり文句やフレーズだけでなく、自分の言葉で文を作って英語を話せるようになるためには下記3つの要素をクリアする必要があります。

1. 英語の回路

頭の中で日本語から英作文するのではなく、最初から英語で発話できる。

2. 語彙表現

言いたいことを伝えるのに、必要な構文と語彙表現を十分な量だけ覚えている。

3. オーバーラーニング

パーツをほぼ無意識に瞬時に組合わせて発話できるよう、覚えた後も何度も繰り返す。

発話の2つの注意点

実際に口から出して練習する際には以下の基本に注意しましょう。小声で話したり、つぶやいたり、ささやいたりするときは、特に忘れがちです。

1. 息の速度を速くして発音する

全体に息の速度を速くして発音すること。センテンスの中の重要語のアクセントは、特に息を速くする。日本語の3倍くらいの速さの感覚です。

2. 声より息を優先する

日本語は声の音。英語は息の音。英語では声より息を優先します。常に流れ続ける息を、口の形と舌の位置でコントロールして発音する言葉。「ん」以外の音節が全て母音で終わる日本語は、口の形をほとんど変えずに口の中だけで発音できてしまうが、英語でこれをやると英語の音になりません。

テキストは補足資料

テキスト(スクリプト)を読みながら進めることで、無意識に音読になってしまわないように注意しましょう。

テキストは、定冠詞/不定冠詞や名詞の単数/複数などを確認するため、間違ったままトレーニングを進めることにならないよう、認識をすり合わせるため、という位置づけで学習するようにしてください。

うまく成果が出ない方へ

パタプラ口語表現で成果を感じられない方は、次のいずれかの場合が多いです。

  • 毎日レッスンを継続できていない
  • 1日あたりの学習時間が短い
  • 音声の内容をイメージせずに聞き流し、音だけを真似て機械的にリピートしている
  • 自分で口から出す言葉の内容を鮮明にイメージしていない

特にレッスン自体は簡単に感じるのに、いざ実際のシーンでとっさに英語が話せない人は、持っている知識を「手続き記憶」に落とし込めていないことが理由です。

手続き記憶に落とし込むためには、とにかく明確なイメージ化をしながら反復練習をするしかありません。スポーツの練習と同じです。

ZOOM学習サポート

正しい練習方法や目標の立て方について、ZOOMによる学習サポート(1回まで無料)を実施しております。
ご希望の方は予約ページよりご予約ください。

トレーニングは基本リピーティングで行う

当教材では「リピーティング」と呼ばれる練習方法を採用しています。リピーティングとは、音声を真似て声に出して繰り返すことを言います。

英語を英語のまま、英語の語順で頭の中に保持し、それを口に出す必要があるので、文の構成力を高めること、英語の回路を作るのに最も役立つ練習方法となります。

リピーティングについて詳しい解説記事もございます。
リピーティング - 第二言語習得研究の記憶システムと効果的な英語学習のやり方

トレーニングは基本リピーティングで行う
トレーニングは基本リピーティングで行う

なぜリピーティングなのか

英語の練習方法として「シャドーイング」を聞いたことがある人も多いかも知れません。なぜシャドーイングではなくリピーティングを推奨するのか、理由があります。

シャドーイングは英語の音を理解する第一段階である音声知覚の自動化には役立ちますが、口にしている英文を他の知識と結びつけたり構造を理解しながら反復することは非常に難しいからです。

シャドーイングを行うならば、リピーティングですらすら言えるようになった例文に対し、復習時に行うことをお勧めします。

口頭練習の注意点

ただ機械的に反復するのではなく、下記の点に注意しながら取り組みましょう。

練習をする際は下記の4点に注意しながら進めてください。

(a)聞こえた文の内容そのままに正確な英文を繰り返す
(b)ポーズ内(次の音声までの合間時間)に言い終われるまで練習する
(c)発音とリズムを少しでも近づける努力をする
(d)英文の内容を鮮明にイメージする

イメージトレーニングの重要性

レッスン音声でネイティブが話している英文、そして自分が口にする英文の内容を、できるだけありありと具体的な情景として思い浮かべます。

イメージトレーニングの重要性

イメージするのとしないので、見出し語や例文が潜在意識に落とし込まれるスピードが圧倒的に違ってきます。機械的に音だけを口から出すのではなく「その気になって」発話することです。

潜在意識は、実際に起こったことと想像上で起こったことの区別ができません。情景・状況をありありと思い浮かべて英文を口にしていると、あたかも実生活で本当にそのやりとりを行ったのと同じように脳は記憶してくれます。

そうした強い印象を脳に与えると、定着が早くなり、また現実に英語を話す場合も、過去にもいつもそうやって話していたかのようにすんなりと言葉が出るようになります。

イメージトレーニングの重要性について科学的根拠から解説した記事もございます。
2重符号化説 - 第二言語習得研究の記憶システムと効果的な英語学習のやり方をご確認ください。

上記を最初から全て完璧にする必要はありません。
まずは(a)をクリアしてから(b)→(c)→(d)と順番に付け足していってください。

学習の進め方

新しいレッスンと復習をセットにして学習を進めましょう。一つのレッスンをトータルで9回行うことが推奨となります。

復習を行うタイミングは、翌日・1週間後・2週間後・4週間後(その後は4週間隔)を推奨しています。エビングハウスの忘却曲線に元に、すでにある知識を技能に転化する最も効率の良い回数・間隔になります。

学習の進め方
学習の進め方
エビングハウスの忘却曲線を活かした復習時期

エビングハウスの忘却曲線とはドイツの心理学者・エビングハウスによる、人が学習した内容を忘れるまでの時間と記憶の関係を表した忘却を表す曲線です。
エビングハウスの忘却曲線 - 第二言語習得研究の記憶システムと効果的な英語学習のやり方

復習のタイミングについては、レッスンページにある「学習記録」を付けることで、マイページトップ及びメールでリマインドを受け取ることができます。

理想的な学習ペースは毎日1時間です。復習レッスンが少ない初期段階は1時間に満たないですが、毎日レッスンを続けることで1時間のスケジュールを必要とする構成になっています。

理想的な学習ペースは毎日1時間

英語を技能にまで落とし込むには、大量の口頭での反復練習が絶対的に必要な条件です。

たとえ10分でも、やらないよりは、はるかに良いです。とにかく「毎日やること、習慣化すること」を意識するようにしましょう。まずは21日間続けることでトレーニングが習慣化されます。

全80レッスン概要

レッスンテーマ内容
1-4議論どのような議論でも使える表現、事実関係を明解にしたい時など議論が進んでいった際に必要な表現。
5-6日常業務情報の伝達と共有に関連する表現。
7-8問題解決、記憶問題の予兆・原因特定、解決法に関する表現。記憶に関する表現。
9基準達成・未達成職務遂行の度合いや業績目標の達成に関連する表現。
10中途半端⇔期待以上職務態度や遂行能力の典型的な表現。
11選択、優先順位選択することや優先順位をつけることに関連する表現。
12選択肢の比較検討メリットとデメリットの比較表現。
13議論結果がどうなるか分からない時の表現。
14-15リスクリスク回避に重点を置く時の表現。思い切ってリスクをとる時の表現。
16-17多忙、手助け、頼りになる「忙しい」の言い方、及び仕事のオウナーシップに関連する表現。仕事の手助けや、頼りになる行動を表す表現。
18-19権限マネージメントのスタイルや、権限を犯すこと、メンツに関連する表現。
20褒める・功績を認める・励ます人を誉めたり功績を認める、及び人の手柄を横取りにする等の表現。
21-22決定決定や采配に関連する表現。
23-24議論議論の区切り、議論中の異なる局面の表現。
25-29計画策定、状況分析計画や戦略、目標等に関連する表現。厳しい状況の分析、方向性の正しさや見かけ、危険信号等に関連する表現。
30数字・計算数字や計算、税金に関連する基本的表現。
31議論説得することや、相手の立場に立つこと等の表現。
32賛同を得る・承認賛同や承認を得る表現。
33優秀・優位人や企業の優位性を表す表現。
34-35企業企業の様々な特徴を表す表現。
36-37辞任・後任・解雇・退職人事に関連する基本的な表現。
38仕事に慣れる・チームに加わる仕事に慣れていくことに関連する表現。
39社員のポジティブな特質経歴や業務遂行能力等の点から見た社員のポジティブな特質に関連する表現。
40昇進・ガラスの天井同じ職場で昇進していく際の表現。
41-43企業間競争優勢と劣勢、進出や撤退など、さまざまな形の企業間競争を表す表現。
44企業企業の取る行動に関連する表現。
45頑張ってやり遂げる困難に立ち向かって切り抜ける際の表現。
46議論議論の細かい部分に関連する言い方と対面の話合いに関連する表現。
47日常業務日常業務の基本的表現。
48ネガティブな行動ネガティブな行動とそれに対する反応に関連する表現。
49増加・減少増加と減少を表す句動詞。
50ごく一部・詳細全体のごく一部であることに関する表現と詳細に関連する表現。
51-56交渉障害や心理的戦術、行き詰りや決裂、交渉成立間際、交渉成立など交渉に関連する表現。
57準備交渉やプロジェクト等の準備段階に関連する表現。
58態度が曖昧・態度を変える曖昧な態度や隠された意図等に関連する表現。
59公正・不正公正、及び不正や誤魔化しなどに関連する表現。
60責任転嫁、軽視する責任転嫁したり、都合の悪いことを軽く扱う行動に関連する表現。
61開発中・売り方開発中の製品やサービス、売込みのアプローチに関連する表現。
62-63新製品・新サービス新製品・新サービスのローンチに関連する表現。
64プロジェクトの進捗プロジェクトの進捗状況に関連する表現。
65-66失敗・中止・しくじり商品・サービス・プロジェクト等のしくじりや失敗に関連する表現。
67-70人間関係社内、上司と部下、軋轢、スムーズに保とうとするなど、人間関係に関連する表現。
71-74業績好調な状況、回復、資金繰り、不調な状況など、業績に関連する表現。
75製品の特徴製品の特徴を表す表現。
76生産・製品生産と生産設備・技術等に関連する表現。
77秘密、将来秘密や秘密を嗅ぎつけること、また将来に関する表現。
78政府・規制政府と企業の接点に関連する表現。
79人間関係不満や告げ口、前向きな態度等を表す表現。
80リラックスオフィスでの社交やブレイクタイム等に関連した表現。

リピーティング

リピーティング

当教材で推奨する基本の練習法です。

音声を真似て声に出して繰り返すことを言います。英語を英語のまま、英語の語順で頭の中に保持し、それを口に出す必要があるので、英語の回路を作るのに最も役立つ練習方法となります。

パワーリピーティング

例文の文頭や前半だけを聞いて文全体を思い出し発話する、パタプラ口語表現独自の練習法です。

ただ聞こえた音声を追いかけているだけになっていないか、思い出すきっかけを与えられれば自分でセンテンスを言うことができるかを確認するのに役立つ練習方法となります。

サイレントリピーティング

サイレントリピーティング

頭の中でリピーティングを行うことを言います。通勤時間や会社のお昼休憩など、声が出せない環境でレッスンに取り組む方にお勧めの練習法です。

復習や実際に声を出す練習の前の準備に大きな効果があります。実際に口に出すのと同じくらい時間をかけて発話するように注意しましょう。

オーバーラッピング

オーバーラッピング

音声にぴったりと自分の声を重ねるようにして発話する練習法です。

自分の声とネイティブ音声のズレを修正していくことで、発音やリズムが短期間に改善されます。

1レッスンごとに、1~2つ程度のセンテンスを選び、丁寧にオーバーラッピングを行ってみることをお勧めします。初めは文字を見ながらで構いません。繰り返すうちに覚えてしまうことでしょう。

ささやき法

ささやく、つまり声を出さずに息だけで発話する練習法です。

英語は子音が活躍する言語です。ささやき法で自分の子音の発音が際立って聴こえるまで練習することは、良いトレーニングになります。正しい口の形と大量の息が必要だからです。

自分の発話を録音して、見本音声のようにハッキリと聞こえるか試してみてください。

ささやき法で、子音を際立たせながらスラスラ言えるようになり、改めて声を出して発音してみると、ボリュームの大きな声で、英語らしい発音になっていて驚くはずです。

【ささやき法お手本音声】